アイーダ観劇レポ:濱田さんにしびれました...。

21日にアイーダを観劇いたしました。
アイーダを見るのは初めてです。
前回のエントリーでラダメスが...と書きましたが、なんと今週からラダメスが金田さんに!
新橋へ向かう山の手線の中で知りましたw
あとで書きますが、とてもよかったです。
一番しびれたのは濱田めぐみさんですが...

キャスト

アイーダ 濱田めぐみ
アムネリス 五東由衣
ラダメス 金田俊秀
メレブ 中嶋 徹
ゾーザー 飯野 おさみ
アモナスロ 川原洋一郎
ファラオ 前田貞一郎

ざくっと感想

まずはキャスト

アイーダ濱田めぐみさん

ついに見てしまいました。濱田さん。語る言葉がなかなか見つからないほど
すばらしかったです。
ヌビアの皇女としての高貴さ、自由に生きたいのにヌビアの人から求められれしまうつらさ、
あきらめきれないラダメスへの気持ち...。うまく出ていました。さすがです。
「ローブのダンス」から鳥肌が立ち、全身の毛穴が開き、汗が止まりません。
きっと皮膚もこの人のすばらしさを感じているのでしょう。
なんとも言えない感覚に襲われてしまいました。
これほど魂に響く声を持っている方がいるのか...。
単純に「演技」がうまい、といったレベルではありません。神懸っています。
人間として、成長するとはどういうことなのか。それをアイーダから教わります。
また、「迷いつつ」の後の、「愛してるわ、ラダメス」を言うとき、本当に
アイーダとして、ラダメスを愛しているのだなと感じました。
死ぬ前にこの方を見れてよかった(まだ死にませんが)。

アムネリス五東由衣さん

アイーダの予告などでは、アムネリスの性格はわからないのですが、
観劇して、アムネリスが大好きになりましたw
アイーダ、ラダメスは「取る」選択をしますが、アムネリスは「見守る」選択をします。
これは本当につらい。身を切るような思いでしょう。大人です。
五東さんの演技からはそれがしっかり伝わってきて、涙がでます。
また声も大変きれいで、皇女としての素直さが声にも出ていたように思います。

ラダメス役金田俊秀さん

ゾーザーという親をもち、それをコンプレックスに感じつつ、その息子として生きなければ
いけない。しかし、アイーダの言葉で、吹っ切れて、「自分」を取り戻します。
金田さんのラダメスからはしっかりと感じ取れました。
この方が将軍でよかった...。ラダメスの歌は、高温が多く、CDを聞く限り、阿久津さんも
かなり苦労しているようでしたが、ジーザスで鍛えた歌声でしっかりと歌えていました。
高音部との切り替えが「?」となることがないこともないですが、十分すばらしいです。
また、イケメンです。濱田アイーダとの相性は抜群ですw
アイーダに出会う前の、どこか虚しさを感じている部分、アイーダにあってからの苦悩、
決意をしてからの強さ。それが見られました。いい役者さんです。
ぜひジーザスを見たい!

メレブ役中島徹さん

ヌビア人でありながら、エジプトに遣えるメレブ。ラダメスの本性をしっかりと掴み、
尽くします。そして、アイーダがでてからは、ヌビア人として、アイーダに遣えます。
尽くします。彼の両親が、ヌビアの王に遣えたように。
使用人としてのもろさを持ちつつ、アイーダなどに負けない強さがしっかりとでていました。
ヌビア王が脱出するシーンで、アイーダが「メレブを置いていけない!」と言いますが、
これがメレブのすべてを表しているのではないでしょうか。

ゾーザー役飯野おさみさん

ゾーザーは悪です。「少しずつ毒を盛るのだ...。」なんて台詞を言ってしまうぐらい
わかりやすい悪です。自分の息子のためといいつつ、もちろん自分のためです。
メレブはそのことをよーくわかっています。
飯野さんに感服いたしました。劇団四季に必要不可欠な方ですね。
オズ、ゾーザーと"悪役"を演じていますが、どちらのいやらしさもしっかりと出ていて、
とてもいやらしく見えます。オズのときは、オズの仮面をかぶり、
ゾーザーのときはゾーザーの仮面をかぶります。
仮面がしっかりと作れているから、役と本人(飯野さん)がまったく重ならない。
本当にすばらしい役者だと思いました。また、初代ミストフェリーズ、リフを演じているだけあって、
ダンスも上手で、ゾーザー軍のメンバーをしっかりと操縦できています。
アムネリスに「軍事作戦」の説明をした後のため息などは、最高です。

作品に関して

この物語のテーマは「愛」です。
これは宣伝でもたくさん言われています。
でも、この物語の一番のポイントは「選択」ではないでしょうか。
濱田めぐみさんインタビュー

「人間は、どこかで何かを選択しなくてはならない。その選択が引き起こすドラマであり、悲劇ですね」

と言っているように。
はっきり言ってしまえば話の筋はチープです。
それほど、悩ませることもなく、すんなり入っていける物語です。
先も読めるシーンも多いです。
でもそれでいいのです。そうでなければ、伝わらないこともある。
こねこねして考えさせて楽しむのも一興、すんなりと楽しむのも一興です。
考えてみれば、どんな演劇にも「選択」の場面はあります。
それが人生だからです(と23歳の癖に勝手に思っています)。
この物語は、話が素直なぶん、そこがよく見えて、多くの人に大切さを気付かせてくれるものです。
演劇っていいですね。普段見えないものを抽象化し、再現する。それも生の空気で。
映画には映画のよさがありますが、生でなければ伝わらないことがあり、何よりも、
生の空気を見るとは、体験していることと同義なのです。
劇団四季には感謝し切れないほどのことを学んでいます(学生だからですかね)。

最後に

いろいろ書きましたが、何も考えず十分に楽しんでください。


「神が愛するヌビア」大好きな曲です。
ゆっくり、ゆっくりと、人の心が集まってくる感じが好きです。